こんにちは、個人でShopifyを使ったオンラインショップ制作をしておりますたかぼー(@taka_forward)です。お客さんと話をしている中で「最近Shopifyが話題になっているからShopifyでECサイトを作りたい」とお引き合いをもらうことが増え始めたのでこの記事で改めてShopifyについて紹介していきます。
<この記事のまとめ>
・Shopifyとは、「Make commerce better for everyone」を掲げるカナダ発のオンラインショップ制作プラットフォーム
・「実際にショップを作ろうとしたCEOが、既存のプラットフォームに問題点をもち、制作を始めた」のがShopifyの始まり
・ショップを作ることによる様々なメリットはあるが、外部機能の日本語対応が不十分なところがあり(改善中)
・Shopifyのプランはライト・ベーシック・スタンダード・プレミアム・プラスの5種類から選択、月額9ドルから使用可能
目次
Shopify(ショッピファイ)とは?
カナダ発のオンラインショップ構築プラットフォーム
2004年にカナダで作られ、2015年にニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場し、世界175ヵ国でオンラインショップが展開されているグローバル企業です。現在は100万以上のオンラインショップがShopifyで作られており、全世界のホームページのうち、2.6%の世界シェアを持ってます。WordPress(38%)の次にシェアを持っているCMS(Contents Manag0ement System = プログラミング技術を使わなくても、サイト制作ができるプラットフォーム)になります。
2018年に行われたShopify Unite(Shopifyが年1で開催する全世界的なイベント、2020年は「Shopify Reunite」となりオンライン開催となりました)では、CEOのTobiさんがカナダの首相と対談されていることで話題になり、直近だと、コロナウイルスの背景から、「全社員の恒久的なリモートワークを可能とする」と発表しています。
Shopifyでは、Make commerce better for everyoneを掲げ、「ユニバーサルデザインによる美しいデザインと、快適な購入体験によって、誰にとっても使いやすい高品質な製品を作る」をミッションにしています。ここでいう「everyone」はマーチャント(ショップを運営する売り手)・商品を購入するユーザーだけではなく、開発を行うパートナーやShopifyに務める社員のみならず、身体的に障がいを持つ人たちも含まれております。
日本でのShopifyの広がり
日本では、2017年に日本法人ができ、Mark Wangさんがマネージャーとして現在も就任しております。管理画面の日本語対応・操作マニュアルの整備など徐々に日本のローカライズが進んでおり、Shopifyでのサイト構築やアプリ開発で実績のあるShopify expertを中心にコミュニティの活性化も行われております。
日本では「自社ブランドを活用したオンラインショップを持ちたい企業」や、「海外との接点がある企業(越境EC)」をはじめとし、Shopifyの管理画面の使いやすさから個人で販売されている方から大企業まで様々なお客さんに使用されております。
また、最近では他のカート(EC Cube, Makeshop, Woocommerceなど)からShopifyに移行されるお客さんも増えてきております。(カートの移行では、顧客情報・商品情報をCSVデータで一括のインポート を行うことでできます。Woocommerceに関しては、移行のサポートがあり、アプリ画面から簡単に行うことができます。)
Shopifyの立ち上げの経緯
スノーボードのオンラインショップ制作からECプラットフォームに!?

ShopifyのCEOの1人であるTobiさんはもともとエンジニアで、スノーボードの販売をしようとしておりました!
Shopifyの原型はCEOが作っていた「Snow devil(スノーデビル)」というオンラインショップでした。オンラインショップを作る時に、Yahoo!・osCommerce(機能性のあるオンラインショップを作るためのオープンソースのソフトウェア)などを試したのですが、自分たちに合うプラットフォームが見つからず、「自分たちで作ろう!」となり、その製品がShopifyでした。
Shopifyの設計思想
・小規模のマーチャント(販売者)向けの販売ツール
・シンプルで使いやすい画面と初心者にやさしいブランディング
・システム構築にRailsを採用したので、比較的わかりやすい言語で書かれ、またコードが共有されることで開発が加速
→既存のECシステムに比べて安くて使いやすいため、大規模なマーチャントからも注目を受け、成長している。
Shopifyでできること
- ブランディングサイトの制作:「自社ブランド」を前面に押し出したサイト構築。また、他のサービスを使うより費用を抑えて実現が可能の場合あり
- 越境EC:多言語・多通貨での販売
- 自社のマーケットプレイス:アプリ「Multi Vendor Marketplace」を使うことで、売り手と買い手をつなげられるオンライン上の場所を作ることができる
- 管理画面からの在庫管理:在庫が無くなったらオンラインストア上に「売り切れ」表示が自動でされる
- 管理画面からのサイト分析:どの国から、どのデバイスでアクセスが多いのか?などがわかる
- Facebook, Instagram, 楽天での商品販売:管理画面から簡単に連携することができる
- 既存サイトのEC化:商品リンクの埋め込みで、既存サイトのレイアウトを崩すことなく商品購入機能を追加することができる
- 実店舗での商品販売:POSシステムを利用することで在庫をShopifyで管理しつつ、実店舗での販売もできる(飲食店の場合、テイクアウトも可能)
- 無形商品の販売:予約サービス・オンラインサロン・音源・動画・PDF資料などの販売ができる
Shopifyのメリット・デメリット
✔︎メリット
グローバルに展開されているShopifyを利用するメリットをまとめると、
- 比較的低コストでECサイトを構築できる(自社サーバーを用意し完全にオリジナルのサイトを作る場合、1000万以上必要になるケースがある)
- サーバーはShopifyが提供しているため、SNSでのバズりやインフルエンサーからの紹介による大量アクセスに耐えられる(1分間に10万件の注文に耐えた実績あり)
- 他のプラットフォームに比べ、簡単にECサイトを構築することができるのでより早く、サイトをリリースすることができる(リリース後の変更も管理画面上から行える)
- 4,700を超える「アプリ」を使うことでショップに機能を追加することができるので、機能追加による開発コストが低い
- 管理画面からサイト分析を行え、マーケティング施策の結果がわかるので、次に繋がる施策を打てる
- 最短5営業日で入金がされるため、キャッシュが切れる可能性が低い
- 各ページでタイトル、メタディスクリプションを設定することができるので、SEOが強い
- グローバルに展開されているため、商品に原産国・HSコードの登録ができ、また、多言語・多通貨にも対応しているため越境ECを行う場合に強い
- スマホ・タブレットのアプリがあり、必ずしもパソコンを使わなくてもサイト制作・注文の確認・商品の発送ができる
- 毎月のように新機能がリリースされているので、現状実装されていない機能もアップグレードで使えるようになる可能性あり
が挙げられます。
✔︎デメリット
2017年から日本でのビジネスが始まったため、「ローカライズを含めた日本語対応」についてはまだ、弱い部分があります。具体的にいうと、
- 日本語に完全に対応している「アプリ」が多くないので、アプリをインストールした際に画面が英語のことがある
- 日本語の「有料テーマ」がないので、有料テーマを編集する際のカスタマイズ画面が英語
- ストアを持つ場合、月額29ドル(+有料アプリの月額使用料)からになるので、初期投資ができないと難しい場合あり
- よりストアにオリジナリティを持たせたい場合、HTML/CSS/Liquidといったプログラミングの知識が必要になる場合あり
- 自社ECサイトなので、集客が自社でできない限り商品が売れない(アプリによる「アフィリエイトの使用」「広告出稿」などはできる)
がデメリットとなります。
ローカライズを含めた日本語対応については、現在パートナーを中心に進んでいて、日本の商習慣に合うアプリの開発・テーマ開発が行われております!

本ブログでもアプリ情報についての記事を更新しております!こちらから記事一覧をご覧ください!
Shopify月額プラン別の比較表
Shopifyでは月額9ドルからサービスを使用することができます。(オンラインストアを持つためには月額29ドル〜)
月額料金ですが、年間契約(1年、2年)での決済を行うことができ、その場合、1年契約で10%、2年契約で20%お得になります。(年間契約の場合、先払いになります。)
プラン名 | ライト | ベーシック | スタンダード | プレミアム | プラス(プラン選択時に審査が入ります) |
おすすめ | 既存サイトに商品購入機能をつける人 | 個人でストアを運営している人 | マーケティングレポートを活用し、売り上げアップを狙いたい人 | 大企業や大人数のチーム向け | 決済画面の変更や、受注後のフローをより簡単にさせたい大企業 |
月額料金 | $ 9 | $ 29 | $ 79 | $ 199 | $ 2,000 |
Shopify ペイメント*での 決済時の国内カードの決済手数料 | 3.4% + 0円 | 3.4% + 0円 | 3.3% + 0円 | 3.25% + 0円 | 3.15% + 0円 |
Shopify ペイメント*での 決済時の海外カード/AMEXの決済手数料 | 3.9% + 0円 | 3.9% + 0円 | 3.85% + 0円 | 3.8% + 0円 | 3.75% + 0円 |
Shopify ペイメントでの 販売手数料 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
Shopify ペイメントを 使わずに決済をする場合の 販売手数料 | 2.0% | 2.0% | 1.0% | 0.5% | 0.15% |
オンラインストア | ×(持てない) | ◯ | ◯ | ◯ | ◯(10サイトまで) |
商品の登録制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
スタッフアカウント数 | 2 | 2 | 5 | 15 | 無制限 |
カゴ落ち対策メール | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
販売チャネル(InstagramやFacebook、楽天での販売)追加機能 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
クーポンコード | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
無料SSL証明書(http→httpsとなり、データの暗号化がされサイトが保護されます) | 設置先のサイトによる | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
ギフトカード機能 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
プロフェッショナルレポート | × | × | ◯ | ◯ | ◯ |
ストア分析 | △(制限あり) | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
Shopify ペイメントとは…
Shopifyが標準で採用している決済方法です。2020年8月現在、VISA, MASTER, AMEX, Apple pay, google payに対応しております。Shopifyペイメントを使用せず、外部決済(GMOイプシロン、KOMOJUなど)のみで決済をされる場合は、比較表内の追加料金が課されます。
ギフトカード機能について…
2020年5月に行われたShopify Reuniteにてベーシックプランでも使用可能と情報がリリースされておりますので本表は対応させています。
プラスプランでできることにつきましては、こちらの記事をご覧ください。
Shopifyで対応している決済サービスについて
ShopifyではShopifyペイメントという標準の決済サービスがあり、VISA, MASTER, AMEX, Apple pay, Google pay, Shop payが対応しております。全部で11サービスに対応しており、連携をすることで、他のクレジットカードやコンビニ決済、携帯決済に対応することができます。
他のECサイトプラットフォームとの比較
BASE
Shopify | BASE | |
月額費用 | 29ドル〜 | 0円 |
販売手数料 | 0円 (Shopify payment利用時) | 3% |
決済手数料 | 〜3.4% | 3% + 40円 |
対応言語 | 50言語 | 日本語・英語 |
カラーミーショップ
Shopify | カラーミーショップ | |
初期費用 | 0円 | 3,000円 |
月額手数料 | 29ドル〜 | スタンダード:3,000円 |
SSL化 | ◯ | ◯(月額1,000円) |
販売手数料 | 0円(Shopify payment利用時) | 3% |
決済手数料 | 〜3.4% | 個人5.5%、法人4~5% |
入金サイクル | 最短5営業日 | 末締め、翌々月20日払い |
対応言語 | 50言語 | 日本語・英語 |
MakeShop
Shopify | MakeShop | |
初期費用 | 0円 | 10,000円 |
月額費用 | 29ドル〜 | 10,000円 |
商品登録数 | 無制限 | 10,000点(プレミアムプランの場合) |
販売手数料 | 0円(Shopify payment利用時) | 0円 |
決済手数料 | 〜3.4% | 3.6% |
入金サイクル | 最短5営業日 | 末締め、翌々月20日払い |
対応言語 | 50言語 | 日本語・英語 |
STORES.jp
Shopify | STORES.jp | |
月額費用 | 29ドル〜 | 0円(有料プラン:1980円) |
販売手数料 | 0円(Shopify payment利用時) | 0円 |
決済手数料 | 〜3.4% | 3.6% |
サイトのレイアウト調整(html/CSS) | ◯ | × |
SEO対策 | ◯ | × |
ブログ機能 | ◯ | × |
対応言語 | 50言語 | 日本語・英語 |

WordPress(プラグイン:Woocommerceを使用した場合), BASEとShopifyを使用した比較についてはこの記事をご覧ください!
まとめ
・Shopifyとは、「Make commerce better for everyone」を掲げるカナダ発のオンラインショップ制作プラットフォーム
・「実際にショップを作ろうとしたCEOが、既存のプラットフォームに問題点をもち、制作を始めた」のがShopifyの始まり
・ショップを作ることによる様々なメリットはあるが、外部機能の日本語対応が不十分なところがあり(改善中)
・Shopifyのプランはライト・ベーシック・スタンダード・プレミアム・プラスの5種類から選択、月額9ドルから使用可能
よくある質問
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